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ライブハウスに誘われて


 最初に断っておくと、私は自分から積極的に音楽ライブやコンサートに行く方ではない。しかし、今回は妻からの強い誘いもあり、生まれて初めて「ライブハウス」という空間に足を運んだ。

 そこは急な階段を下った地下にあった。
 狭く、暗く、収容人数はせいぜい30人ほどだろうか。折り畳みのパイプ椅子が並んでいる。しかし、ステージの両脇には巨大なJBLのアンプが鎮座し、ここが音楽を楽しむための空間であることを示している。
 舞台に登場したのはベテランの男性たちによるジャズトリオで、サックス、ギター、ベースという編成だった。
 ジャズバンドの生演奏は迫力に満ち、特にサックスの音色の繊細な美しさが耳に残った。ジャズならではの即興演奏もスリリングだった。
 途中、二人の女性が歌を披露し、ジャズバンドは伴奏に回った。歌が入ると、音楽はよりのびのびとしたおおらかな表情に変わった。

 初めての経験だったが、演奏をする側と演奏を聴く側の一体感、それこそがライブハウスで音楽を聴く醍醐味なのかもしれない、そう思った。
 あっという間に2時間が経過し、今度は急な階段を登ってライブハウスを後にした。非日常から日常に戻るときの、眩しさのような感覚を、久しぶりに思い出した。
 
【代表 太田】

2025/05/14

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