「労務管理の基本」5.記録を給与計算に活用する
5.記録を給与計算に活用する
勤怠データを把握する最大の目的は、給与計算に活用することです。
ただし、給与計算は勤怠データだけで行うことはできません。
実際に給与計算を行うには以下の3つのデータが必要です。
- 従業員についてのデータ(従業員マスター)
- 勤怠のデータ
- その月に控除される社会保険料・税金等のデータ
これらのデータを毎月最新のものにアップデートし続ける必要があります。
大きく捉えれば、給与計算においては①従業員についてのデータと②勤怠のデータが「支給」にあたり、③社会保険料・税金のデータが「控除」にあたります。
これらのデータが全て揃って初めて、給与計算を始めるスタートラインに立ったことになります。
その意味で、正確な勤怠データを作成することには大きな意味があるのです。
さて、給与計算はただ給与額を確定するだけの作業ではありません。
それと同時に、毎月定められた時期にさまざまな資料を確認し、正しくしておくという効用もあります。
人間が行うことに間違いはつきものですが、速やかに対処し、先送りしないようにしてください。
最後に、管理表についても触れておきます。
勤怠項目である有給休暇や看護休暇は、日数管理を心がけましょう。
残業時間に制限がある場合は、時間数管理を行いましょう。
いずれも月次の管理表を作成しておくと良いです。
やや抽象的な説明に終始しましたが、実践のお役に立てれば幸いです。
2025/08/29
所長コラム